支援からはじまった生産事業 地域から本格的に広がる味に |
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真っ白なハウスに並ぶ椎茸の菌床
椎茸用のエアコンや散水機が設置された真っ白なハウス。そのなかにたくさんの菌床が並んでいます。
この施設は長野県茅野市、ふくろうSUWAの敷地の一角にあります。
障がい者介護や就労支援を行うNPO法人がはじめた椎茸栽培
ふくろうSUWAは2007年にNPO法人となった、障がい者の介護や就労支援などを行う事業者さんです。設立した理事長自身が障がいを持つお子さんの親であり、そこで直面した課題や、ネットワークの広がりから支援のための活動をはじめたそうです。
椎茸づくりをはじめたのも、その活動の一環から。障がいを持つ方、引きこもりの方などの就労に向け、栽培や配達に関わってもらうための事業です。
地域の給食や直売所などで愛されてきた椎茸
近隣地域で椎茸栽培を行っている事業所があり、そのノウハウなどを学んでスタート。最初は月に40kg程度の小規模な生産で、給食や地域の事業所へ卸すほか、直売所などでの販売を行ってきました。
その後、この支援事業を拡大。2021年に新しい栽培施設とともに生産体制を増強し、より多くの人に届けられるようになりました。
地域の多様性支援にもつながる肉厚でジューシーなごちそう
就労支援の一環として行われている椎茸栽培ですが、味もバッチリ。椎茸づくりには温度と湿度が重要なポイントになりますが、ここでは散水や温度管理により、適度な水分量を保った椎茸をつくっています。
肉厚でジューシーな椎茸は食卓の主役になるごちそうですよ!
ちなみにフクロウSUWAで育てている椎茸は、独特の香りが控えめな品種なので、「風味が強すぎるのはちょっと苦手」という人も食べやすい味となっています。
おいしいだけでなく、地域の多様性や生きやすさを支えることにもつながる椎茸、ぜひ味わってみてください。