初心者にも分かりやすいフリーレンジ卵を家禽農家がオススメする理由

STORY

徳光康平

『ルースター代表、山梨県北杜市武川町 家禽農家

家禽農家からの提案

僕が初めて養鶏に出会ったのは5年前。震災後に父親になった僕は(バンドマンで代官山のアパレルショップ店員)は当時、何故か農林水産業の本を手当たり次第に読んでいました。その時に出会った1冊の本「自然卵養鶏」行き過ぎた物質主義に対して攻撃的なワードの中にも牧歌的な世界観があり、東京で物欲中心の生活だった僕は憧れが止まらなくなってしまった。実際ぼくは就農し、鶏を飼う生活に突入しました。ほんの少し経験しただけで何を偉そうに。と思うかもしれませんが、ひとつ提案です。これからは動物福祉に則った食品を選びましょう。

5つの自由

ご存知の通り、「物価の優等生」という言葉の代表でもある鶏卵。60年間その価格はほとんど変わっていません。理由は円高や機械化などもありますが、近年問題になっているのはバタリーケージでの飼養です。バタリーケージとは「mac book」ほどのサイズの鳥籠に1羽ずつ鶏を入れて縦に積みあげ、水と飼料、採卵や糞掃除までラインで全自動化した、現在主流な飼養方法です。効率的で衛生的かもしれませんが、過密でストレス過多な飼養方法が家禽に負担をかけています。動物福祉は「5つの自由」に定義されます。・ 飢えおよび渇きからの自由・ 不快からの自由・ 苦痛、損傷、疾病からの自由・ 正常な行動発現の自由・ 恐怖および苦悩からの自由この観点からスイスが1991年に従来型バタリーケージの使用を禁止し、EUは1999年に禁止が決定され2012年から施行されました。

日本には動物福祉のレーティングはありません。

文化や民族によって動物や家畜との接し方は変わります。例えば日本には動物愛護法があります。が、家畜や家禽の福祉は特に定めていません。僕が感じる事ですが、動物福祉が広がらない原因は消費者が飼育状況を知る由もない事だと思います。養鶏場は関係者以外の立ち入り禁止が原則ですし、防疫の問題がある以上、今後もそれは、変わらないでしょう。ただ、この国は殺生禁忌や自然への畏敬など動物福祉の素地はあるのです。養鶏には、様々な飼養方法がありますが、世界的には動物福祉の格付け(レーティング)は段階的に分かれています。慣行(ケージ) → 平飼い(ケージフリー) → 放飼(フリーレンジ) → 有機(オーガニック)日本には動物福祉のレーティングはありません。ケージフリー(平飼い)→地鶏の日本農林規格に準じて1 ㎡あたり10羽以下。鶏舎内または屋外に置いて、鶏が床面または地面を自由に運動できるようにして飼育する飼育方法です。フリーレンジ(放飼)→平飼いよりもさらに広く、120日齢以降の鶏に与えられる面積は1 ㎡あたり5羽以下です。平飼いのうち、に日中は屋外において飼育する飼育方法をいいます。海外のフリーレンジは鶏自身が自由に屋外にアクセス出来ることが重要視されているように感じます。オーガニック(有機)→有機飼料から生産した卵です。ほぼ輸入飼料に頼り切っている畜産では飼料にこだわるだけ卵価に跳ね返ってきます。ルースターでは今年は穀物生産にチャレンジしたいと思っていますが、安売り卵の4、5 倍の値段になる有機卵です。

人も鶏も卵も、少量のストレスしかない環境がベスト。

食べてみなければ分からない事ですが、鶏卵の質もレーティングで変わります。運動禁止、飼料効率重視の卵と健康で活力溢れた鶏の産む卵は食べ比べるとすぐに判ります。家畜も家禽も産業動物です。鶏種の改良など負担を強いている事は否めません。しかし、より良い環境。より優しい生産方法がスタンダードになるべきだと僕は思っています。

 

PROFILE

1979年大分県生まれ、バンドマンから家禽農家へ、代官山から北杜市武川町へ移りROOSTERを設立。
2016年から、欧州基準の動物福祉を目指して、1坪あたり10羽以下、南アルプスの湧き水を活かし、有機野菜を食べさせた健康な鶏の卵を生産し販売している。
レイティングでオーガニックを目指し、日夜努力を惜しみません。

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